
糸っていっぱいあるけれど、どれがいいの?

使う生地や厚さ、用途によって変わります。
- 片より糸 左よりまたは右よりによりをかけた1本糸のこと。紡績糸の場合は単糸といいます。
- 諸より糸 2本以上の片より糸または単糸をあわせて元のよりと反対方向によりをかけて1本の糸にしたもの。
手縫い糸
hand sewing thread ★★★★必須
手縫い針で布を縫うための糸です。
手縫い糸には木綿、絹、ポリエステルなどの素材があります。板状や棒状の厚紙に糸が巻かれて売られています。厚紙には何用の糸なのか、素材、色の番号、何m巻かれているのか、番手などの情報が書かれています。
ミシン糸
上下には何用の糸なのか、素材、色の番号、何m巻かれているのか、番手などの情報が書かれています。

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- 薄地用(90番)★★☆☆
- 普通地用(60番)★★★★
- 厚地用(30番)★★☆☆
白黒色は使用頻度が多いので、巻きの多い大きいサイズを用意するのもよいでしょう。
しつけ糸
- 綿地の場合 カタン糸(しろもでも構いませんが目のつまった生地への穴の大きさが小さくて済みます)
- ウールの場合 白も/色も(しろも/いろも)手で切れるほどのゆるいよりの糸。印つけとしてもつかいます。(しるしつけの項も参照)
まつり糸
まつる時につかう糸です。
細くすべりのよい糸で、まつりやすい糸です。必ずまつり糸を使わなくてはいけないという訳ではありません。他の糸でも代用することができますが、場合により蝋引きをかける手間がかかります。
ボタンつけ糸(穴糸)
刺繍糸(ししゅう糸)
embroidery thread ★☆☆☆刺繍するなら必須
ニット用糸
ロックミシン用糸
lockstitch machine thread ★☆☆☆ロックミシンを使用するなら必要
糸は「主線となる針糸」と「布端をかがる(覆う)ルーパー糸(振り糸)」が必要になります。最低2本からで、数が多くなるにつれて仕上がりも綺麗になります。(4本糸ロックはさらにルーパー糸をおさえるための針糸が加わります)主に90番1500m巻きのものが手に入りやすいでしょう。

2本針4本糸ロックってどういうこと?

「2本針」はロックミシンに2本針があること。「4本糸」は糸を4本つかって縫うことをさします。この場合「2本針」なので糸4本中2本は針に糸を通して縫うことになります。(①④の位置)

1本針2本糸ロックの場合は、1本の針と2本の糸をつかって縫うことをさします。糸2本中1本は針に糸を通して縫うことになります。では問題です。「1本針3本糸ロック」の場合はどうなるでしょうか?

1本の針と3本の糸をつかって縫うことだから、糸3本中1本は針に糸を通して縫う。かな?

正解です!
ミシン糸よりもロックミシン用の糸の方が割安のため、端の処理方法によっては糸を変えてコストダウンすることもできます。
「本縫い線と端かがり(ロックミシン)が離れている場合」は
本縫い線はミシン糸で縫い、端かがり(ロックミシン)は全部ロックミシン糸にする。
「ニットなどの本縫い線と端かがりが一緒な場合」は
針糸をニット用またはミシン糸にし、端かがりをロックミシン糸にする。
強度が必要な本縫い線(仕上がり線)はロックミシン用の糸の使用を避ける方がよいでしょう。※詳しくは本縫いの項参照。
ウーリーロックミシン糸
woolly yarn thread ★☆☆☆ロックミシンを使用し、用途として必要なら
ニット地(伸びる生地)やドレスなどのすそ・端処理に使用します。
主にロックミシンでルーパー糸として使用。糸の中で最も伸縮性が大きい。ほつれやすい生地の端処理などに最適です。ナイロン100%
特殊糸(透明・水溶性(溶ける)・熱接着)
clear thread / water‐soluble thread / thermal bonding thread
★☆☆☆お好みで・なくても大丈夫
特殊な糸。ここでは用途別の商品をご紹介します。
- モノカラー
透明なため、縫い目を目立たせたくない時に使用します。ナイロン製で熱に弱く、溶けてしまうためアイロンには気をつけましょう。ナイロン100% - 水溶性縫い糸
しつけ糸として本品を使用し、通常通り本縫いをします。完成後に水洗いをすれば水溶性なため溶けてなくなり、しつけ糸をほどく手間がないというもの。ビニロン100% - メルター 熱接着糸
熱を加えると接着できる糸。しつけやギャザーを入れる時などに仮押さえとして使用できます。ナイロン100%
3点ともフジックス社製
糸通し(スレダー)
needle threaders ★☆☆☆お好みで・なくても大丈夫
まとめ
- 複数の糸をよりあわせて強さと一本の形をつくっている
- 生地や用途に合わせて選ぶ
- 番手数が大きいほど細くなる

初めてならこれを買ってみよう!
- しつけ糸(しろも、または、いろも)
- カタン糸(50番)黒
- ミシン糸 普通地用(60番)黒(ミシンを使うなら)
- 手縫い糸、まつり糸、ボタンつけ糸、刺繍糸、ニット用糸、ロックミシン用糸、ウーリー糸、特殊糸は使用する機会が出来てからで構いません。
- 糸通しは苦手な人は買ってみよう。

まずは練習用として黒が見やすいため、黒色としていますが、白や淡い色などの目立たない色以外ならお好きな色でもも大丈夫です。
購入の際に必ず番手を知らないとだめかというとそうでもありません。目で太さを確認するか商品の使用別(普通地用、細口など)が書かれているのでよく確認しましょう。

初めてだから全色そろえなきゃいけないの?