手縫い針
hand sewing needle ★★★★必須
手縫い針とは、手で布を縫うための針です。

針っていっぱいあるけど、どんなのがあるの?

- メリケン針(洋裁用/洋針)★★★★
- ししゅう針(刺繍用)
- とじ針(毛糸用)★★☆☆ あると便利です
などがあります。
和裁用 / 和針(着物を仕立てる際に使用します)※ここでは和裁については触れません。
※使用法について詳しくは基礎縫い・本縫いの項参照。
(ただいま準備中です)
針には番号があり、小さいほど太く、大きいほど細くなります。

太さは関係あるの?

たとえば薄い生地に太い針を使ったら、縫った後の針穴が大きく開いて見た目が悪くなります。逆に厚い生地に細い針では、かかる力に耐えれず折れてしまう可能性が高くなります。生地の厚さや用途に合わせて選ぶようにしましょう。
・薄地用(8,9番)★★★☆
・普通地用(7,8番)★★★★
・厚地用(4~6番)★★★☆
更に普通サイズのほかに長さが「短い」ものと「長い」ものもあります。

長さはどれがいいの?

かさばる大きなもの(コートや厚さのあるものなど)は長い方が作業しやすいです。ただ手の大きさや縫い方の癖にもよりますし、人により好き好きがありますのでどちらがよいとは限りません。ちなみに管理人はぐし縫いの時は長い針、まつり縫いの時は短い針など用途ごとで使い分けています。
変わったところでは糸を通しやすい特殊な針もあります。 (管理人は使った事がないので使用感はわかりません)
各社メーカーによっていろいろな用途ごとの針が販売されていますので、お店で見比べてみてください。

初めて買うには?

まずは基礎練習で縫うための普通地用(7番か8番)を買ってみましょう。 あとは縫いたいものの生地の厚さによって買い揃えていけばいいと思います。
購入後、メーカーにより銀紙で包んであることがあります。外さずに針を包んだまま保管しましょう。
一度でも使った針は手汗や汚れがついて長期間使用していないとサビが発生します。長期間使用しない場合は柔らかい布で拭いておきましょう。また使用したものを、まだ未使用のものと一緒に保管するのはやめましょう。
針の滑りが悪くなったら「針みがき」という商品もあります。サビやざらつきが出た針は取り替えるようにしましょう。布の糸が引っ張られて傷つけてしまったり、汚れてしまいます。
まち針(虫ピン)
dressmaker pins ★★★★必須
布を止めておくための針です。

どんなものでもいいの?

アイロンの熱がかかっても丈夫な、耐熱性のあるものを選びましょう。まち針の頭部分がガラス製のものもあります。
針の取扱いには十分に気をつけてください。
「作業中に針をなくし、出来上がった服の中に入り込んでしまった。」というケースが発生することもあります。他人やお客様へ渡してしまっては大問題です。
これを回避するには必ず使う針の本数をあらかじめ数えておくこと。
小物なら15本程度、大きい物なら20~35本くらいをピンクッションに刺しておいて
- 使う前
- 仮縫いと本縫いの間(慣れたら省いてもかまいません)
- 仕上がり後
にチェックします。
変わったものでは 待ち針の頭に鈴がついたものもあります。(画像①)振ると音が鳴ってわかるので、初心者やお子さんのいるご家庭では便利です。売っていない場合は金具と鈴を買って自作してみましょう。
また、販売されている服は工場から出荷される前に「検針器 / 検針機」という服にかざすと針があるかチェックして、音で知らせてくれる機械を通しています。
折れた針先を探すには便利ですが、ご家庭での縫製で必要かと問われると「あれば安心」と言ったところでしょうか。
精度を求めると高価なものになりますし、どちらかというと普段から検針器に頼らなくても良いように心がける方が大事ではないかと思います。
・用途に合っていない針を無理に使用して折らないように防ぐ
・使ったら必ず机や生地の上ではなく針山に刺す(戻す)
・定期的に数えるなど
未然に防ぐことはいくつか考えられると思います。

初めて買うには?

初めのうちは、針の頭が大きいものの方が扱いやすいと思いますので数本だけ購入し、慣れてきたら別のものを買い足してみましょう。中級者~上級者で繊細な薄地を扱う場合は細いタイプの虫ピン(ステンレス製シルクピン)もそろえてみましょう。
ピンクッション 針山/針刺し
pincushion ★★★★必須
縫い針やまち針を刺しておくものです。
主に布に綿が詰められているものが多く、手首につけられるバンドタイプやおしゃれな缶に入ったもの、フェルトなど多様な形があります。現在は磁石(マグネット)式で重石(ウエイト)の代わりにもなるものもあるようです。

初めて買うには?

針を何度も刺しますので刺しやすいもの、綿がヘタりにくいもので形はお好みのものを選びましょう。手縫い、またはミシンの基礎縫いを覚えるために、好きな生地でピンクッションをつくってみるのもよいですね。
昔は針が錆びにくいという理由で、綿の代わりに油分のある髪の毛を詰めていたこともありました。
ミシン針
sewing needle ★★★★必須(ミシンを使う方)
ミシンにつかう時の針です。
- 家庭用 ★★★★
- ロックミシン用
- 工業用
などがあり、更に用途ごとに専用の針を使いわけます。
手縫い針とは逆で番号が大きいほど太くなります。
布の厚さにより使いわけ、家庭用の場合
- 薄地には細い針(9~11番)★★☆☆
- 普通地には普通地用の針(11番)★★★★
- 中厚・厚地には太い針(14~18番)★★☆☆
- ニット地にはニット用の針(9~14番 厚さによる)★★☆☆
もっと大きな番号もありますが主に上記を多用します。
針は折ることがなくても、使ううちに曲がってしまったり摩耗して縫い目が飛んだり、荒れにつながります。消耗品のため予備を買っておきましょう。

初めて買うには?

まずは家庭用 普通地用の針(11番)を買ってみましょう。あとは縫いたいものの生地の厚さによって買い揃えていけばいいと思います。
購入時には商品の台紙や店頭のポップに情報が載っています。よく確認してから適切なものを買いましょう。(一例)
折れた針を入れる入れ物
needle cases ★☆☆☆お好みで・なくても大丈夫
折れた都度、捨てる。でもよいですし、空き瓶にためて一度に捨ててもよいです。
捨てる時は市区町村の地域により異なりますので、必ず分別表にそって処分しましょう。
一例をあげると「燃やさないごみ」「針先を紙などに巻いて安全な状態にする」ごみ収集の方への安全を考慮し、表からわかるように「針在中 注意」など書きそえる。と指定されています。
また「針供養(はりくよう)」と言われる行事もあります。気になる方は調べて参加してみましょう。
磁石(マグネット)
magnet ★★☆☆あると便利
針は落としたり、折れて飛んでしまうことがあります。指でつかもうとするとなかなか取れない時は磁石を使うと便利です。
容器の底に磁石がついているもの、重石と一緒になったものなども販売されています。事務用品のマグネットでも構いませんがあまり強力な磁石ですと逆に針が取りにくいという事になりますので、強力な磁力はそれほどいりません。
まとめ
- 生地や用途に合わせて選ぶ
- 手縫い針の番号は小さいほど太く、大きいほど細い(ミシン針は逆)
- 長さも選べる

初めてならこれを買ってみよう!
- 手縫い針 普通地用(7番か8番)
- 待ち針(虫ピン)
- ピンクッション 針山/針刺し(作ってもOK)
- ミシン針 家庭用 普通地用の針(11番)(ミシンを使うなら)
- 折れた針を入れる入れ物と磁石(マグネット)はお好みで