現在【道具】の項目を制作中。道具以外はこれから増やしていきます。

しるしつけ marking

しるしのつけ方ってひとつじゃないの?

使う生地や用途、好みによって変わります。

※しるしつけの使用法について詳しくは印つけ項参照。

の数はおすすめ度です。 

チャコ(固形 / 粉)

tailor’s chalk ★★★お好みで

粉状または粉を固めたモノで布にしるしをつけるものです。

固めた形状では白、赤、青、黄色などの三角形や小判型のものがあり、消耗品のため先が丸くなってきたら同梱されているチャコ削り、市販の削り器、またはカッターなどで削る必要があります。使用しているうちに割れる確率が高いのが難点です。

チャコ1

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たいていの生地に使用できますが、ツルツルとしたビニールなどの特殊素材では弾いてしまい、布地へのノリが悪いこともあります。

またプラスティック製の器にチャコの粉を中に入れて、線が細く引けるものも売られています。こちらは粉が布の上に乗る状態のため、線を引いた後にチャコの上から軽くおさえて定着させる必要があります。

チャコ2

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チャコペン(ペンシル(鉛筆) / ペンタイプ)

tailor’s chalk pen / pencil ★★★お好みで

ペン型のしるしをつけるものです。

チャコペン

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鉛筆型(チャコペンシル)(画像①)

文房具の色鉛筆同様、芯を削る必要があります。削り器は鉛筆用では芯が細長くなり、折れやすくなります。そのため柔らかい芯用の色鉛筆やチャコペン専用の短く削れるものを使用するか、カッターで削ります。キャップに消す時のブラシがついているものもあります。

シャープペンシル型(画像②)

文房具のシャーペン同様、芯を削る必要はありませんが、替え芯を補充することになります。芯が細いため綿地や目のつまった生地、キルトなど細かい作業の印つけに便利です。こちらもキャップに消す時のブラシがついているものもあります。

マーカーペン型(画像③)

マーカーペンのようにペン先が極細や太いものなどがあります。熱や水にあてる、また時間経過によって消えるタイプなど様々なものがあります。

チャコシート

dressmaker’s tracing paper ★★★☆お好みで

布用の複写紙です。

文房具のカーボン紙のような感じでチャコが片面、または両面についている紙(シート)状のものです。布の裏側にチャコのついた面を当て、ルレットやヘラなどで押しつけて(転がして)チャコを布に転写し、しるしをつけます。色は白、赤、青などがあり、洗濯でしるしを消すことができます。(なお「チャコペーパー」という名は商品名)

チャコシート

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ルレット

tracing wheel ★★★☆お好みで

主にチャコシートの時に使う、回転するギザギザの円形がついた棒状のものです。

回転部分の先は凸凹があり、とがったものもあれば
穴が開かないように丸みのあるものもあります。

ルレット

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ヘラ

spatula ★★★☆お好みで

押しつけてしるしをつけるものです。

チャコシートの時に使ったり、綿地など線がつきやすい素材の場合はヘラのみで押し凹ませたしるしをつけたりします。現代ではいろいろなタイプのしるしつけがあるため、和裁に使われることの方が多いかもしれません。しるしをつける以外に縫い代を割る時やクセをつける時などにも使用します。

ヘラ

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しつけ糸

basting thread ★★★★必須

手で切れるほどのゆるいよりの糸です。

特にウールの場合や凸凹があるものなど、チャコではしるしがしづらいものや消えやすいものに、糸を使ってしるしをつけることができます。白い「白も(しろも)」色のついた「色も(いろも)」などがあります。購入後は使いやすいように多少加工してから使います。

しつけ糸(しろも)

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目打ち

tapered awl ★★★★必須

持ち手につながる先端のとがったものです。

形を整えたり、布をおさえたり、糸をほどく時に使うほか、鋭利な先で穴をあけたりしてダーツの先端のしるしつけなどに使うこともあります。ただ現在は色んな方法がありますのでそちらを使いましょう。(理由について詳しくは直し・リペアの項参照)文房具として紐通し用の穴がついている(千枚通し)も売られていますが縫製には穴なしを選びましょう。

目打ち

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はさみ(ノッチ)

scissors

はさみを使ってしるしをつけることです。

縫い代の端に、はさみで少しの切り込みを入れて、しるしとすることをノッチと言います。チャコなどのしるしは作業中に落ちやすい、または落ちづらい場合があります。(生地によりどちらもあります)

大量生産ではしるしをつける工程が作業的にタイムロスになるため(・しるしをつける時間・しるしが素材により消えやすい時→再度つける時間・縫製後残らない方が良いしるし→汚れを取る時間、など)特に既製品のダーツやタック、縫い代巾の位置にいれることが多いです。個人で製作する時や補正する予定のもの、長年着たい場合などにはあまりおすすめできません。(理由について詳しくは直し・リペアの項参照)

まとめ

  • しるしをつけるには使う生地や用途、好みによって変わる

初めてならこれを買ってみよう!

  • チャコ(固形・粉・ペン型・シート型)の中でお好みのもの
  • しつけ糸
  • 目打ち

    必要になったら、他のものも買い揃えてみよう。

基本的に自分にとってやりやすい方法が一番となります。色々と試してみましょう。「印つけの項」を参考に選んでみてください。

チャコ類に関しては必須ですが、どれを選ぶかは人それぞれ、やり方により好き好きがありますので、今回のは個別で必須としていません。「★★★☆お好みで」に統一しています。

チャコを選ぶ時に気をつけること

色々なタイプのチャコをご紹介しました。チャコを消すにはアイロンの熱水(洗濯)にあてたり、時間経過など、様々な方法があります。中にはアイロンの熱でチャコが溶けて定着し、後から水では落ちなくなるタイプのチャコもあります。購入時には消す時の項目を必ずチェックして、ご自身の作るものに合わせて選ぶようにしましょう。

ちなみに管理人は以下のように使い分けています。

  • 全般的には白チャコ
  • 白地や細かい作業にはチャコペン
  • 綿地や後にしるしが残っても大丈夫な場合はチャコペンシルや色チャコ
  • 目の粗い生地やしるしのノリが悪い生地はしろも

ウール地を扱う時には仮縫いの際にも必要になる、しつけ糸もそろえておきましょう。